趣旨

無形文化遺産とは、芸能・儀式・祭礼・口承・伝統工芸技術など、長い年月をかけて受け継がれてきたさまざまな文化の表現形式のことです。いま世界の各地で、都市化やグローバリゼーションの進展にともない、この無形文化遺産が急速に失われようとしています。

無形文化遺産は、文化の独創・受容・交流の結果として生じた文化多様性の顕現にほかなりません。それを保護・継承し、新たな伝統創出のための資源として積極的活用を図っていく必要があります。

まずは、専門家の層が厚い日本と中国から始めることにします。金沢市、ユネスコ・アジア文化センター、そして中国の諸大学と連携し、調査・記録・保護活動を展開していきます。金沢大学の社会貢献・国際貢献の新たな試みです。

事業概要

  1. ①中国伝統芸能の映像記録作成
  2. ②『漢語方言地図集』の刊行
  3. ③中国における宗教多元主義とグローバリズムとの相克に関する調査・研究
  4. ④日中無形文化遺産映像・音声デジタルアーカイブの構築
  5. ⑤無形文化遺産に関する研究・保護手法の開発
  6. ⑥特別講座『文化多様性マネジメント』の開設
  7. ⑦無形文化遺産継承者育成セミナーの開催
  8. ⑧国際シンポジウム《無形文化遺産保護と新文化伝統創出》の開催

連携先

金沢市、ユネスコ・アジア文化センター(以上、日本側)

北京語言大学、蘇州大学、雲南民族大学、四川大学(以上、中国側)

メンバー

  • 木越 治・教授(日本文学・伝統音楽)
  • 西村 聡・教授(日本文学・能楽)
  • 新田哲夫・教授(日本方言学)
  • 岩田 礼・教授(中国方言学)
  • 森 雅秀・教授(宗教学)
  • 上田 望・准教授(中国文学・芸能)
  • 西本陽一・准教授(文化人類学)
  • 中村慎一・教授(考古学)
  • 石 汝傑・客員教授(中国方言学・芸能/熊本学園大学)
  • 大貫美佐子・客員准教授(文化遺産学/ユネスコ・アジア文化センター)