第1回 2007/08
中緬国境のキリスト教徒ラフ村
西本 陽一
雲南省の首都昆明で雲南民族大学との学術協力についての協議を終えて、私は中緬国境の糯福郷にラフの村を訪ねに出かけた。8月末の雲南は、東南アジアのモンスーン気候に含まれるのか、雨季である。朝早い昆明発の飛行機に乗って、景洪(西双版納)には8時過ぎに到着したが、9時半に景洪のバスターミナルを出たバスは、予定の倍以上の時間がかかり、瀾滄に着いた時には、夜の10時半になっていた。途中の山道でトラックが立ち往生していて、ブルドーザーがトラックをぬかるみから押し出すまでバスが停まってしまったからである。山道で渋滞は初めてだ。