シンポジウム「アジア音楽をもっと知ろう_シルクロード音楽」開催報告

2010/03/10

    

  

平成21年10月11日にシティモンド金沢にてシンポジウム「アジア音楽をもっと知ろう_シルクロード音楽」を開催 しました。また、10月11日と12日には「金沢アジア音楽祭2009」において、このシンポジウム講演者による公演が行われました。両イベントでは主にウイグル伝統音楽が紹介され、上演を行われました。本イベントには700人以上の参加者があり、北陸地区において接する機会の少ない、ウイグル、および中央アジアの伝統音楽を生で体験する機会となりました。シンポジウムと公演日程は以下の通りです。

1.シンポジウム「アジア音楽をもっと知ろう_シルクロード音楽」
日程:2009年10月11日 14:00~17:00
A.鷲尾惟子(奈良女子大学)
新疆・ウイグルの民間音楽と人々の意識と変容~ドラーン・マシュラップを事例に
B.阿不都賽米・阿不都熱合曼(アブドセミ アブドラフマン)(東京芸術大学)
十二ムカームのメシュレプと大衆メシュレプ――その機能と多様性
C.三木俊治(音楽文化総合研究所)
【シルクロードの楽器と音楽】~テュルク系民族とペルシャ文化の影響~
カザフスタンとウイグルを中心に
D.阿布都西庫尓・阿不都熱合曼(シュクル ラフマン)(金沢大学)
ウイグル伝統音楽の社会的場

2.「金沢アジア音楽祭2009」における本プロジェクト関連公演
A.日程:2009年10月11日 10:30~11:00
出演者: 鷲尾 惟子 /アブドセミ・アブドラフマン
公演内容:ピアノとウイグル伝統楽器ラワップの協奏曲など
B.日程:2009年10月12日  13:00~14:00
出演者: 三木俊治/大森秀則/高橋直己/三木理恵
公演内容:日本人によるウイグル伝統楽器演奏

「シルクロード」という地理的な意味合いをもつこの言葉は、日本および世界中でよく知られています。しかし、その領域に属する国や様々な民族の伝統音楽について語られたものは少ないのが現状です。今回のシンポジウムと公演では、シルクロード伝統音楽に熱心な日本人、および現地出身の研究者および演奏家を招き、その伝統音楽に関する研究報告、実演、感想などを聴くことできました。

今回のイベントを通じて、金沢周辺の多くの方々がシルクロード音楽を生で体験し、研究発表を聞くことによって、今まで知られていなかったアジア音楽の魅力を感じたと思います。シンポジウムや公演が終わった後、多くの方々からご好評を頂きました。

様々な国や地域の「民族音楽」が様々な問題を抱えています。それぞれがその解決策を探っています。今回のシンポジウムでの議論や交流はその解決策を検討する上で非常に意義のあるものであると思います。

本シンポジウムの報告書は平成21年3月18日に刊行されました。詳細内容につきましてはこちらよりご覧ください。

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